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年功序列って得なの?損なの?成果主義との比較をまじえて一挙大公開!

古くから日本では年功序列が採用されていました。しかし近年は成果主義を採用する会社も増えましたよね。新社会人になる就活中の学生さんや転職を考えているみなさんは、年功序列と成果主義どちらの賃金制度がお得なの?と考えたことはありませんか?こちらでは比較を交えて、それぞれのメリットとデメリットをご紹介いたします。

年功序列って?
年功序列と成果主義

年功序列とは、勤続年数や年齢と共に、役職や給与も高くなるシステムです。勤続年数が長いという事は、その会社においてのスキルやノウハウを多く身に着けていることになり、部下を指導する立場になったり、責任が伴う判断を下す立場につくことになります。そのため、役職が高くなり、仕事内容に伴い給与も上がるのです。

従業員やその家族の生活を保障する制度として、日本では年功序列制度を採用している会社が多かったのですが、近年は成果主義を導入する会社も増えているようです。

成果主義とは読んで字のごとく、勤続年数や年齢ではなく、個人の能力と仕事上の成果で賃金や役職が決められる制度です。成果をあげれば若くても賃金上昇が望めますし、成果をあげられない場合は、勤続年数が長くても賃金は維持される、もしくは下がることもありえます。

成果主義は1990年台に導入され、現在では約80%の企業が成果主義を導入していると言われています。とはいうものの、多くの企業では完全成果主義ではなく、年功序列と成果主義を融合させた給与体系にするなど、様々な工夫がもたらされているようです。
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年功序列賃金制度ってお得なの?

年功序列と成果主義、皆さんならどちらの会社で働きたいと思いますか?やる気に満ち溢れた人なら成果主義、仕事はお金を得るためだけのもの、人生の中心は他にある、と考えている人ならもしかすると、勤続年数で昇給が望める年功序列制度を望んでいるかもしれませんね。

若い人にとっては、年功序列は損になるのでしょうか?それなら成果主義の会社に勤めたほうがお得なの?でも、長期間勤めることを前提とすれば、時が経てば給与も役職もあがるなら、やっぱり年功序列制度の方がお得?と悩んでしまうかもしれません。

何事もそうであるように、この年功序列賃金制度にもメリットとデメリットがあります。以下にそれぞれの特徴をご紹介いたしますので、参考になさってください。
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年功序列型賃金制度のメリット
長期間勤め上げようというモチベーションになる

まずはなんといっても、長期間この会社で働くぞ!というモチベーションに繋がることが挙げられるでしょう。比べるものではないかもしれませんが、各携帯電話会社だって、その真偽のほどは別として、長く使えば使うほどお得になる制度を設けています。

長く勤めれば、毎年年齢と共に給与が上がっていくのなら、よほどのことがなければ一生この会社に勤めあげようと思う人も多いでしょう。これは、働く意欲にもつながりますし、会社としても安定した人材を確保できるためメリットとなるでしょう。

また、これは会社に守ってもらっているという愛社精神にもつながります。勤続年数が給与に反映されない場合だと、スキルアップを求めての転職を考えやすくなるのかもしれません。
チームワークが生まれる

勤続年数や年齢によって役職が決まるため、日本人が小さなころから馴染んできた“年長者が年少者を指導する”という形態がスムーズに受け入れられるのではないでしょうか?どちらかというと、日本人は縦社会という考え方が染みついているので、社会人の悩みの中でも、“年上の部下を指導するときに非常に気を遣う”というものがあるのでしょう。

また年齢と、役職や給与が比例していることにより、部下に仕事を教えるという意識も自然と芽生えてきます。もしこれが成果主義制度だと、後から入ってきた若い社員の方が役職も賃金も高い場合、仕事やそれに付随することを積極的に教えようという人はいないかもしれません。教えても相手にされないかも?でしゃばらないほうがいいのかな?と思ってしまうこともあるでしょう。

反対に成果主義制度では、皆が助け合いチームワークで仕事に取り組むというよりも、個人主義になりやくなるでしょう。ほとんどの仕事は一人で行うよりも、チームで行うものです。年功序列制度は、指導系統がはっきりしており、チームワークが良くなりやすいといえるでしょう。
若いうちに思い切った仕事ができる

仕事を始めたばかりの場合、やる気に満ち溢れていたとしてもやはり経験が伴わない為、失敗もあるでしょう。そんな場合、経験豊富な上司に指導してもらいながら、思い切った仕事に取り組めるのも、年功序列制度のメリットではないでしょうか?

もし、成果主義制度だとしたら、一度の失敗も大きなダメージになるでしょう。取り戻せないとまでは言いませんが、年功序列制度の方が、のちに給与があがる安心感もありますし、長期間勤められるという安心感もありますよね。

成果主義制度の場合、もし失敗すると給与ダウンかも…という気持ちは拭い切れないでしょう。やはり思い切った仕事ができたり、守ってもらえるという安心感は年功序列制度の方が高いといえるでしょう。
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年功序列型賃金制度のデメリット
若い間は給与が低い

年功序列制度の一番のデメリットは、若い間の給与が低いことが挙げられるでしょう。ある程度の成果を出しても、年功序列が優先されるために、なかなか給与があがりません。そのため、若い間はお金がかかるような経験や体験をなかなかできないのです。

ある程度の年齢になれば給与はあがるのでしょうが、そのころになると家庭を持ち扶養する人数が増えていることから、自分の為だけにお金を使うことは難しいといえるでしょう。

若い間はどれだけ成果をあげても、低所得で我慢しなければならないことは年功序列制度の大きなデメリットと言えるでしょう。
仕事をしない人が出てくる

必要最小限の仕事だけをこなし、積極的に仕事をしない人もでてくるでしょう。なぜなら、大きなミスをしなければ、飛ばされることも、給与が下がることもなく、安心して勤めていることができるからです。長期間在籍するだけで、毎年給与が上がるなら、と考える人も少なくないかもしれません。

どの会社にも、サボっていると目に映る人は何人かいるものです。でも一度採用した以上、会社はよほどの理由がない限り減給や退職を言い渡すことができませんよね。言われた業務を言われた通り、怒られない程度にこなしていれば、毎年給料が上がるのです。

こんな人が同じチームにいれば、周りの人が迷惑してしまいますよね。でも年功序列制度ならこんなことも起こり得るのです。
仕事のできない上司がいる

先ほどご紹介したように、同じチームに仕事をしない人がいる場合も困りますが、仕事のできない上司の部下になると、もっと困ってしまいますよね。指示が無かったり、間違っていたり、適当だったりで、なかなかまともな仕事ができないかもしれません。

責任逃ればかりする上司もいますし、気づけば「今日も又安み?」などという上司も、残念ながら存在します。でも年功序列制度はある程度の勤続年数があり、大きな問題を起こさずにやってきたのならいつかは役職についてしまいます。

その人の部下になってしまうと、どれだけ自分にやる気や能力があっても、発揮されにくい状況になることは間違いないでしょう。
給与システムの変更

長く勤めれば給与が上がるからと、つらいことを乗り越えて、転職もせず、毎日毎日仕事を頑張ってきても、その制度はある日突然変わってしまうかもしれません。

前述の通り1990年台、日本は大規模なリストラと同じく、成果主義賃金制度を採り入れだしました。そういった企業はすでに80%に上るともいわれています。もちろん完全な成果主義賃金制度ではなく、年功序列と成果主義をうまく融合させながら、給与システムを模索しているという会社がおおいでしょう。

しかし、次に給与システムを変更するときは、もしかしたら完全成果主義賃金制度になるかもしれません。段階を経て、変わってしまうかもしれないのです。長く勤めれば給与があがる。そう期待していても、ようやくその年齢に達したころには給与システムが変わっているかもしれません。
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成果主義のメリットとデメリット
ここまで年功序列制度のメリットとデメリットをご紹介いたしました。いい点も悪い点もありますよね。世間には年功序列に反対する声も多いので、ご覧になった方の中には、やっぱり年功序列が嫌だなと感じた人もいるはずです。では成果主義制度の方がいいのでしょうか?ここで、成果主義制度のメリットとデメリットもチェックしておきましょう。
成果=給与になる

成果主義賃金制度の一番のメリットは、なんといっても“成果=給与”でしょう。勤続年数や経験、年齢にとらわれることなく、自分の能力と実力を純粋に評価してもらうことが可能です。

ただ、成果によって給与が決まるということは、裏を返せば成果をあげないと給与が上がらない、場合によっては下がることもあるので、給与が安定しないというデメリットでもあるでしょう。
若い人は仕事への意欲が高まりやすい

成果主義制度は、会社に利益をもたらした分だけ給与がもらえます。年齢や勤続年数は関係ありません。なので、成果をのこせば、年功序列賃金制度の会社で働く同世代よりも、はるかに高いお給料をもらうことができるでしょう。そうなれば、もっと仕事に対するやる気も出てきますよね。

また、成果に対して給与が決まるため、沢山給与がもらえたら、自分の仕事を認められたという喜びを感じることもできるでしょう。これも仕事への意欲につながりますね。

成果主義賃金制度は、若い人材の仕事への意欲を高めやすい制度だといえるでしょう。
評価に不公平を感じることも

成果主義の場合、文字通り成果に対して評価をしてもらえます。この成果と評価の関係が、明確になっていればいいのですが、すべてが数字で割り切れる成果ではないでしょう。

例えば「契約1件取る毎に○○円のボーナスが出ます」という風に数字で割り切れればいいのですが、「出来が良ければボーナスをあげます」と言われたらどうでしょう。その「出来」が自分の思う出来と一致していれば納得できますが、企業側が求めるものと、自分の思うものが違うこともありますよね。

そうなると、「評価されていない」と感じることもあるかもしれません。また、大半の人は自分の仕事に自信をもっているでしょうから、隣の人のほうが評価が良いと不公平だと感じてしまうことも。一度や二度なら、また次に頑張ろうと思えるでしょうが、これが続くと会社は自分を評価してくれないと感じ、仕事への意欲をなくしてしまうことでしょう。
“買いたたかれる”かもしれません!

入社の際に、頑張りや成果次第で給与がアップしますよと言われたとしても、それがどのように上がるのかは実際仕事を始めてみなければわからないでしょう。

自分が思った通りに、給与がアップしていけばいいのですが、もしかすると安く使われてしまう可能性があるかもしれません。例えば年功序列制度の職場から転職をした場合、なかなか上がらない給与に対して「これならあのまま残っていた方が、高給だった」と思う事があるかもしれません。

成果主義制度の場合、明確に数字で明記されていない場合はその成果を評価するのは、あくまでも企業側なのです。自分でいくら成果を出したと思っても、実際成果を出していたとしても、企業側に評価してもらえなければ、なかったことも同然になるでしょう。
人材育成されにくい

成果主義の場合、その成果とは何になるのでしょうか。もちろんどれだけ会社に利益をもたらせたかがポイントになってきます。

ではこういった場合はどうなるのでしょうか?とても面倒見のいい人がいたとします。新しく入ってきたやる気あふれる若いAくんの仕事の相談に乗るとしましょう。アイディアはいいけれど、経験不足からまだちょっと粗削りな面もあります。面倒見がいいので、気にかけて適宜アドバイスをあげます。そのアドバイスを取り入れて大成功を収めました。

この場合、会社から成果をあげたと評価されるのは面倒見のいい人ではなく、Aくんです。成果主義制度では、人材育成は給与に反映される評価対象でないことが殆どでしょう。このことにより、人の面倒をみるよりも自分の仕事に取り組もうとなり、良い人材が育ちにくいといえるでしょう。
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いかがでしたか?

年功序列は古くから日本に伝わる文化という気もしていますが、時代が変われば人もかわるので、いつまでも同じようにはいかないですね。最近では年功序列の廃止が進んだり、年功序列賃金制度の崩壊も取り沙汰されています。日本も欧米諸国で数多く採用されているような完全成果主義賃金制度が採用される日が来るのかもしれません。

年功序列と成果主義、それぞれのメリットとデメリットをご紹介いたしましたがいかがでしたか?仕事を選ぶうえで給与や給与システムは重要な項目となります。この記事が参考になれば嬉しいです。

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