仕事失敗ばかりする…と悩むあなたへ。仕事の基本9つを再確認して成長しよう!
仕事で失敗が続くと周囲の目も気になり、また失敗するかもしれないと怖くなり、仕事自体が嫌になることも。そんな状況を打破するために再確認すべき仕事の基本をご紹介します。失敗の原因や解決策を知って、更に成長しましょう!
自分の仕事ぶりを振り返ってみよう
あなたは、どんな仕事をしていますか? 職場環境はどのような感じですか? その仕事に就いてどのくらいのキャリアになりますか? これまでどんな失敗をしたことがありますか? まずは少し時間を取って、ふだんの自分の仕事ぶりについて振り返ってみることにしましょう。
記事は、失敗ばかりで悩める人を「新卒で就職して3年目くらいの事務社員」と想定して書き進めていきますので、適宜、自分に当てはまるように置き換えながら読んでいただければと思います。
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失敗ばかりって本当に?
最初に質問です。あなたは本当に仕事で失敗「ばかり」していますか? うまくできたことよりも失敗したことのほうが多いでしょうか。
「イエス」という方がいらっしゃったら、何をおいても仕事の基本を確認して失敗を減らすことが先決です。後の章で詳しくお伝えしますので、ぜひそちらを読んでくださいね。
ですが「よく考えてみたら、ちゃんとできていることもいっぱいある。たまたま立て続けに失敗してしまったから、失敗ばかりと思ってしまった」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。ほかの人に比べると失敗が多いような気がして「失敗ばかり」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。
「仕事で失敗ばかり」、そう思い込んでしまうと、必要以上に自分を追い込んでしまいます。本当に失敗が多いのか、それとも自分でそう思い込んでしまっているだけなのか、仕事ぶりを自己判定してみましょう。もしかしたら、そこまで思い詰めなくても大丈夫ということもあるかもしれません。
失敗のレベルはどのくらい?
次に、自分がした失敗のレベルを考えてみましょう。
これまでに職場に大損害を負わせるほどの失敗があったでしょうか。それとも、そこまでの大損害はないけれど、上司や同僚に迷惑をかけてしまったという感じでしょうか。あるいは、なんとか自分で処理できて、迷惑もかけずにすんだというレベルの失敗だったということもあるかもしれません。
この答えは、携わっている仕事の内容によって個人差が出るのかなという気がします。失敗したことなど思い出したくないかもしれませんが、「失敗ばかり」と感じる仕事ぶりを見直していくためにはとても大切なことなので、冷静に向き合ってみてください。
失敗って何だろう?
ところで、仕事の失敗って何でしょうか。そう問われても答えようがないかもしれません。失敗とひとまとめにしているものの、その内容は様々です。例えば請求書の数字を間違えた、書類に誤字脱字があった、取引先への連絡に漏れがあった、お客様に失礼なことを言ってしまった、などいくらでもあげられると思います。
ただその失敗でどれくらいの人に迷惑をかけたのか、会社にどれほどの損害を出したのかなど、レベルの差はありますよね。ニュースで耳にする医療ミスなどは人の命に関わることですから「失敗」という言葉ではすまされないほど重たいものともいえます。
ですが、もしもそれらを「失敗」ととらえず、ひとつの「出来事」としてとらえてみるとどいうことになるのでしょうか。これは決して言い逃れをしようというのではなく、ちょっと見方を変えて考えてみませんかという提案です。
私たちが過ごす日々は、出来事の連続です。うまくいったことも失敗したことも、すべてひとつの出来事と考えることができます。そんな出来事の連続の中で、社会は回っていきます。そう考えると、たとえ失敗しても、社会が止まることはないことに気づきます。
だからと言って、失敗を肯定するわけではありません。失敗しないにこしたことはないし、お給料をいただく以上、失敗しないように工夫する義務が私たちにはあります。人命を預かる仕事であれば、細心の注意が払われねばなりませんし、ふだんからの訓練が必要になることもあるでしょう。
ここで言いたいのは「失敗」をネガティブな方向で考えすぎないようにしようということです。失敗したときに大切なことは、ネガティブな気持ちで自分を責めることではなく、誠実に後処理をすること、そして、同じ失敗を繰り返さないようにすることなのです。
「仕事で失敗ばかり」から抜け出す仕事の基本
自分の仕事ぶりを振り返ったところで、「仕事で失敗ばかり」と思う自分から抜け出すために、仕事の基本を再確認していきましょう。新人時代は丁寧にしていた仕事も、慣れて雑になっている面があるかもしれません。適当にすませてしまっていることもあるかもしれません。「そんなこと、わかってる!」ということも出てくるかと思いますが、どうぞお付き合いくださいね。
出社したらその日の仕事を確認する
これは書くまでもなく多くの方が実行していると思いますが、「頭の中に入っているからいちいち確認しなくても大丈夫」という方がいたら、ちょっと気をつけたほうがよいでしょう。
例えば、11時に来客の予定があるなど、その日限定の予定は覚えていても、明後日までに書かなければならない書類など、期限に余裕のある仕事のことは、ポーンと頭から抜けてしまいがちになるからです。ほかの仕事で忙しくなってしまったときなどは、なおさらです。
手帳タイプのスケジュールダイアリーでも、パソコンやスマホのスケジューラーでも、自分にとって使い勝手のよいものでかまいません。まずは、予定が入ったらすぐに記入する習慣をつけましょう。そして出社したら、当日の予定を確認すると同時に、2〜3日先の予定も必ず確認しておきます。そうすることで、1日の仕事の段取りがとても組みやすくなります。
出社時間が始業ギリギリだと業務の波に放り込まれてしまうこともありますから、少し余裕をもって出社することも心がけてみましょう。
その日の仕事内容を書き出す
予定を確認したら、ざっくりとでかまいませんので、その日の仕事の段取りを組み立てます。しなければならない仕事の内容を手帳やメモなどにひとつひとつ書き出していきましょう。さらに、早くしなければならない仕事、できなかった場合は翌日に回しても大丈夫な仕事など、優先順位をつけていきます。1日の仕事をこれにそって進めていきましょう。終わった仕事にはチェックをつけていきます。
こうすれば、「しなければならなかったことをうっかり忘れた」ということがなくなりますし、仕事の進み具合が一目瞭然です。終わった仕事にチェックをつけていくと、達成感を得ることもできます。
仕事の書き出しは、ふせん紙を使うという方法もあります。ふせん紙1枚につき1つの仕事を記入し、目立つところに順番に張り、仕事が終わったらはがしていきます。小さめのホワイトボードを利用してもいいかもしれません。
ホウレンソウを徹底する
「ホウレンソウ」は、社会に出ている方なら、おそらく耳にしたことがあるのではないでしょうか。「報告」「連絡」「相談」の頭の文字をとったものです。これは、組織で仕事をする上では本当に大切なことなのです。
仕事は自分ひとりで抱え込むものではありません。会社という組織は、いくつかの部署にわかれて、それぞれの仕事をこなします。部署の仕事は、そこに所属する社員で分担してこなしていきます。ひとつのことを分担してこなしているわけですから、仕事の進捗状況などの報告、ほかの部署からの連絡、困ったときの相談をしないと、部署全体の仕事に影響が出てしまうのです。
みんなが忙しそうにしていると、なかなか声をかけづらいこともあるかもしれませんが、報告・連絡・相談も、立派な仕事のひとつです。もしも、あまりホウレンソウに気を使っていなかったという方がいらっしゃったら、心がけてくださいね。
仕事の指示はメモを取りながら確認する
仕事の指示を受けたら、必ずメモを取るようにしましょう。「これ、すぐにコピー取ってきて」と言われてメモを取っていたら「そんなことしなくていいから、コピーを取ってこい」と言われてしまいますが、同じコピーを取る作業でも「後でいいから」と言われた場合は、忘れてしまうこともあります。どんなに簡単に思える仕事でも、仕事は仕事ですから、メモを取る習慣をつけていきましょう。
メモを取りながら、必要に応じて復唱して、わからないことや仕事の期限をきちんと確認していきましょう。例えば「明日までに書類を作っておいて」と言われたときには、「明日の何時にできていればいいですか?」と、時間の確認をします。「書類できた?」「時間を言われていなかったので、できていません」では、社会人としては通用しませんので。
曖昧なまま仕事を進めない
仕事を言い渡され、メモもとって確認したものの、席に戻っていざ仕事を始めようとしたらよくわからなくなったということも、意外と起こるものです。そんなとき、もう一度聞くのもためらわれるし、まあ大丈夫かなと、曖昧なまま仕事を進めるのはNGです。
仕事は「まあ大丈夫かな」ではなく「大丈夫」という心持ちで取り組むようにしましょう。わからないことや不安なことが出てきたら曖昧なまま進めず、その都度、確認をとりながら進めていきいます。その確認を怠ったことが大きな失敗につながったのでは、申し開きをすることもできません。
ただ、相手にも都合がありますから、ちょこまか聞きに行くのではなく、ある程度の質問をまとめて尋ねるようにしましょう。そのときにも「部長に書類の書き方確認」と、朝作ったその日の仕事メモに追加しておくと、忘れずにすみます。
できないこと・わからないことは、はっきり伝える
仕事を言い渡されたときに、できないこと、わからないことについては、その場ではっきりと伝えましょう。スケジュールがいっぱいいっぱいなのに「無理すればできるかな」、よくわからないのに「調べれば、どうにかなるかな」などと考えて安請け合いをするのは禁物です。
引き受けた仕事については、上司は「やってくれるもの」とみなします。あなたの不安な気持ちや状況は、自分で言わない限り伝わりません。「自分で自分の首をしめる」という言い方がありますが、そうならないように交渉して段取りを組むのも、仕事のうちなのです。
見直しと確認を必ずする
計算であれば検算をする、書類であれば書き終えた後に記入漏れや誤字・脱字がないか確認をするなど、ひとつの仕事を終えたら、必ず見直しと確認をしましょう。うっかり系の失敗は、これだけでもグンと減らすことができます。いつも同じ書類を扱うという場合は、見直しポイントをチェックシート化しておくと役立ちそうです。
とはいえ、時間がなくて焦っている状態では見直しの時間も取れません。仕事自体も焦ってこなしているようでは、失敗もしてしまうというもの。1日の段取りを組むときには、見直しなどの時間も考慮できるとよいですね。
机はきれいに整理しておく
机の上や引き出しの中は、整理されているでしょうか? 仕事をしているとついつい使ったものを元に戻さなかったり、机の上に書類をためたりしがちです。散らかった状態だと、必要な物を探すことに時間がかかりますし、大事な書類を紛失してしまったということにもなりかねません。きれいにピカピカにしておく必要はありませんが、最低限、ファイルや収納ボックスを利用して、何がどこにあるかがわかるようにしておきましょう。急きょ休みを取ることになり、同僚に仕事を頼まねばならないときも、スムーズに引き継げます。
自分の失敗パターンに対するアイディアを練る
ここまでは、仕事の基本についてお伝えしてきました。仕事の基本をふまえれば失敗の多くは防ぐことができるはずですが、あなたにはあなたの失敗パターンがあるかもしれません。そのパターンを知り、方策を考えておくとよいと思います。「失敗しない自分になる」という精神論ではなく、「失敗しないようにするためには、このような工夫をすればよい」というアイディアをもっておこうということです。
例えば、ずっと同じことを続けていると集中力がきれて失敗をしてしまうことが多いのであれば、タイマーなどを利用して小休止を取るといったことが考えられます。休憩時間外に自分だけ休むわけにはいきませんから、トイレに行く、水を飲みに行くなどして、集中力を取り戻してはどうでしょうか。昼食後はどうも頭がうまく働かなくて失敗をしがちというのであれば、大事な仕事は午前中に回すといったことも考えられます。
あるいは、自治体の職業訓練や民間のビジネススクールに通って、仕事の仕方を学ぶという方法もありますよね。
自分の特性に合わせて、考えてみてください。そしていいアイディアを思いついたら、ぜひ実行してみましょう。うまくいかなくてもあきらめず、また別のアイディアを練ってみてくださいね。
それでも失敗してしまったら
仕事の基本に立ち返り、自分なりにアイディアを練って気をつけたけれど、やっぱり失敗してしまったということも、あるでしょう。ここでは、失敗をしたときにどうしたらよいのかをお伝えします。
すぐに報告をする
失敗はできれば知られたくないもの。なんとか自分で処理できないかと立ち回っているうちに時間がどんどん過ぎていく……というのは、避けなければならないパターンです。時間を置いてしまったがために、小さな失敗が大きな失敗になってしまうこともあるのです。
仕事で失敗をしてしまったときに上司が知りたいのは、具体的な状況です。その状況を見て、どうすればいいのかを判断して指示を出すのが、上司の仕事ですから、報告は速やかにします。
その際、不要な言い訳はしないようにしましょう。「申し訳ありませんでした」の一言は必要ですが、それ以外は状況をしっかりと伝えることに徹します。
気持ちを切り替えて誠実に対処する
失敗をすると、本当に落ち込みます。ですが、落ち込んでいても何も始まりません。むしろ、落ち込みが失敗の連鎖を引き起こしてしまうことにもなりかねません。上司に報告をしたら、気持ちを切り替えましょう。
気持ちの切り替えは、深呼吸でできます。深く吸って吐いてを繰り返しながら、しなければならない仕事に意識を集中します。頭の中で、気合いを入れている自分を思い浮かべてもよいでしょう。もちろん、実際にぐっとこぶしを握り締めて気合いを入れたっていいんです。
失敗を報告したことで、新たな仕事が発生するかもしれません。そのときには、朝のうちに組んだ段取りを見直して、調整しましょう。ほかに急ぎの仕事がある場合などは、上司や同僚に相談することも必要です。
失敗してしまったことは、すでに起きてしまったことです。大切なのは、そのことを悔やむのではなく、気持ちを切り替えて、誠実に対処することです。
失敗を次に生かすことを考える
その日の仕事が終わったら、どうすれば失敗せずに仕事ができたかを考えてみましょう。「あのとき、電話を1本入れておけばよかった」「メールで確認しておけばよかった」など、思い浮かぶことがいろいろあると思います。それこそが、次に失敗をしないために生かせることです。
失敗してしまった時間は戻りません。ですが、失敗は次に生かすことができます。世紀の大発明や大発見の中には、失敗から生まれたこともたくさんある、そんなふうに考えられるとよいのではないでしょうか。
もしも会社を辞めたいと思ったら
「仕事で失敗ばかり……」と思うと、会社を辞めてしまいたくなることもあるでしょう。そんなときのことを最後にまとめておきたいと思います。
すぐに結論を出そうとしない
失敗をしたときは、気持ちが弱っています。失敗の度合いが大きければ大きいほど、気持ちの弱まり度も強くなっていることでしょう。気持ちが弱っているときには、冷静で客観的な判断ができなくなります。ですから、失敗をして「会社を辞めたい」と思ったとしても、気持ちが落ち着くまでは結論を出そうとしないほうがよいのです。
失敗はだれでもします。ニュースを見ているとわかるように、政治家だって経営者だって大きな失敗をしています。視野を狭めずに、広い視野で物事を見られるようになるまでは「辞めたい」と思う気持ちを横に置いておきましょう。
信頼できる人に、話を聞いてもらってもよいのではないでしょうか。会社の同僚でも先輩でも上司でも、あるいは学生時代の友人でもかまいません。話すと、少し心が軽くなります。話しているうちに考えが整理され、別の視点が見えてくることもよくあります。もちろん、話し相手になってくれた人の言葉も、狭くなっていた視野を広げてくれるきっかけになることでしょう。
仕事内容と自分の関係を見つめてみる
仕事で失敗をしてしまうのは、その仕事が自分に合っていないという場合もあるかもしれません。例えば、性格的におとなしい人が飛び込み営業をさせられたとしたら、おそらく気持ちがいっぱいいっぱいになってしまうことでしょう。もしもそういったことが失敗につながっているのだとしたら、今の仕事に固執せず、自分に合った仕事を探す道を行くのもありかもしれません。
ただし、仕事は合っているけれど「失敗ばかりだから」という理由の場合は、冷静になるまで結論は出さないほうが賢明です。それを理由にしてしまうと、どんな仕事をしても「失敗したから辞める」というパターンを作ってしまうことになりかねません。
無理をして嫌いな仕事をすることはないのかなと思います。だからと言って辞めることを安易にすすめることもしません。仕事をするって、時にはしんどいこともあります。でもだからこそ、達成の喜びもあるのですよね。時にはだれかに相談しながら、仕事内容と自分の関係を、よく見つめてみてくださいね。
まとめ
仕事での失敗はだれにでもありますから、それを自分で拡大解釈しないようにすることが大切です。決して「失敗ばかり」しているわけではないのに、自分でそう思い込んでいることも多いのではないかと思うのです。
仕事で失敗をしてしまったら、仕事の基本ができているか、雑になっていないか、振り返ってみましょう。そのうえで改善できることはしていけばいいのです。そして、もしも失敗してしまったときには自分ひとりでどうにかしようとせず、勇気を出して報告をしてくださいね。
仕事で失敗ばかりと悩まず、いい仕事ができるように応援しています。
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