仕事がうまくいかない。そう感じる時の15の特徴と抜け出すためのヒント
仕事がうまくいかない。ある日そんな自分に気がついた途端、仕事に行くのが辛く感じたり仕事自体が楽しくなくなってしまったりした経験はないでしょうか。それをきっかけのようにして、オフやプライベートの時間まで暗く物悲しい時間になってしまい、最終的に生きている事自体が辛く思える。そう感じることは珍しくもおかしくもありません。
自分だけ?仕事がうまくいかない…何故かわからない!
社会に出ると、思ってもみないようなことで躓いたり壁に当たったりが日常茶飯事になります。しかもいつまでたっても明るい兆しの見えないような感覚に囚われ、「自分はこの仕事が向いていないのでは…?」「自分は何かおかしいのでは…?」「自分はダメな人間なのでは…」と自己否定まで繋がってしまうことも珍しいことではありません。
そう、珍しいことではないのです。先人たちも、あなたの上司も、上手くやっているように見える先輩も同僚たちもみんな絶対に最低一度は経験しています。そして、乗り越えてきた問題です。
では、どんな時にどう感じるのでしょう?そして、どう乗り越えられているのでしょう?「仕事ができない」と感じた・感じる人々の特徴とお試し頂きたい方法をまとめてみました。
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「仕事ができない」そう思う人、思われる人の15の特徴
自分の環境(職場)を否定する
「仕事がうまくいかない」と感じている人の半数か、それ以上の人が一度は考えたことがあると思います。「環境が悪い」「会社の制度が良くない」などなど、自分を取り巻く環境にも原因がある、ということ。そして、それを改善するためではなく自分のストレスのはけ口として周囲の人々や家族に訴えたことはないでしょうか?
単なる愚痴として始まったその小さなきっかけで、働けば働くだけ環境のアラばかりが見えてしまい、いつしか毎日のように愚痴ばかりつぶやいてしまう。これでは働いていて楽しいはずもなく、仕事がうまくいくはずもありません。
自分から見れば大したことの無い問題の愚痴を耳にしたこともあるはず。自分が不満に思っていることも、周囲からしたら大した問題では無いということもあります。何が不満で、何が問題に感じるのかを漠然とした印象のままぼやいていても不満がつもるだけなのですが、気持ちが「愚痴」というベクトルに向いてしまうと、いつしか愚痴るためにアラを探すような悪循環になり、そこから抜け出せなくなります。
上司の言うことを否定する
「上司の言っていることがめちゃくちゃ」「何を期待されているのかわからない」「いちいち頭にくる言い方をする」…などなど、上司とうまくいかないことが原因だと考える場合もよくあります。
もちろん、それを一概に否定はしません。誰もそれを否定は出来ません。何故なら、誰もが一度や二度や三度や四度は同じように考えたことがあるからです。それは自分の上司もかつて思っていたことでしょう。「上司が悪い」と。
100%上司が悪いのか、自分と上司だけがうまくいかないのか、仕事の上だけはうまくいかないのか、オフタイムに話すことすら拒絶反応が起きるレベルなのか。自分と上司の関係性をゆっくり考えてみようとする気力もなく、ただただ「上司の存在」を声高に否定し続けていれば人間関係がうまくいかなくなり、それは仕事へ直結した影響力を発揮してしまいます。
完璧主義
「完璧主義だよね」と言われたことはありますか?または、そう言われることに憧れることはないでしょうか。実はこれも、仕事がうまくいかないと感じている人の特徴のひとつです。
ミスを恐れ、また、それによる注意や叱責を恐れすぎて、「そこまでやるか?」と周囲に思われるほど入念に資料を作りこんだり見直しを何十回と行ったり…そうしているうちに、全ての人間にとって平等である『時間』が過ぎていってしまい、気がついたら納期がギリギリだったり最悪間に合わなかったりしてしまうのですね。
社会では「結果」から見えるようになっています。「経過」は結果の後に注視されるもので、まずは結果がどうしても先に見えてしまうのです。この場合は「結果」として納期に間に合わなかった、時間にギリギリになった、という部分が見えてしまい、せっかく頑張った【完璧な】仕事の評価が2割減になってしまいます。
そんなことが続けばモチベーションは下がり、仕事がうまくいかなくなってきてしまうのは当然だと考えます。
曖昧な返答をしてしまう
自分に自信がない時や、その責任を負いたくないという心理が働いていると、人はどうしても曖昧に言葉を濁したくなります。「〜だと思いますけど…」「◯◯じゃないかなぁ…と思うんですけど…」「出来ると思うんですけど…」「無理だと思うんですけど…」などなど、「言い切り」が出来なくなってしまう状態です。
これは深層心理の中で、言葉ではっきりと言い切ってしまうことにより生じる責任やプレッシャー、または人からかけられる期待値を恐れてしまっているからです。だんだんと無意識でも「◯◯だと思う、けど…」と曖昧な言い方をしていないでしょうか。プライベートでもそれをしょっちゅう言っているとしたら、ビジネスシーンでも必ず出てしまいます。
そして、これを何度も耳にする周囲の人間は「自信がないのかな」「はっきりしなくてよくわからないな」という印象を持ってしまい、信頼度が下がってしまうのです。
目的が無い、はっきりしない
ビジネスだけでなく、物事には目的があります。物を食べるという行為の目的は「生きるため」。部屋を片付けるという行為は「衛生的に過ごすため」「清潔感のある人間に見られるため」「新しい家具を買うため」など、必ず目的があるものです。
しかしいざ社会に出てみると、あまりの煩雑さにその「目的」が曖昧になることがよくあります。上司や先輩に言われたことを、教えられた通りにしているとそれが何のためなのか、自分の行動の結果はどうなるのかがわからなくなってくるのです。
そこから、「言われたことだけをやっているだけで精一杯」になってしまい、自分がやっている行動の意味が全くないような気がしてしまいます。そこから徐々に自分の仕事や生き方に自信が無くなってしまうわけです。
意思疎通が大事なことだと思っていない
社会生活を送っていく上で、人との意思疎通はとても重要な役割があります。物事を確認することひとつにしても、その目的は共有出来ているか、やり方の手順は合っているか、納期はいつなのか、何が必要なのか、何が不必要なのか…数え上げれば人とのコミュニケーションが不可欠な要素は山のようにあります。
そしてこれらの意思疎通を大事にしていると、ひとつの目標をクリアした時の達成感を共有できることで更に同じように仕事がしたいと思われますが、この前過程の意思疎通を重視していないと感じられるような発言や行動をとってしまうと、その機会を失ってしまうのです。
先の項目で「社会では結果が先に見える」とお伝えしました。それは、「経過は見られていない」ということではありません。結果を見て、経過の状態を思い出すのです。だからこそ、その経過に携わる人々を重視しないということは色々なチャンスを重視していないということと同じことなのです。
今しか見えず、過去の自分を忘れている
「仕事がうまくいかない。今、本当に辛い」そう思っている時に、過去の自分を思い出すことは出来ますか?ほとんどの人は、そうした時に過去のキラキラとした自分しか思い出せないものですよね。
ですが、過去の自分も悩んでいたことを忘れているだけなのです。人間の心理は防衛本能が働くと、嫌だったことを薄く、楽しいことや幸せなことを濃くして思い出させ、メンタルのバランスを図ろうとします。それは非常に高性能で、まるで悩みなどなかったように思わせてくれます。
しかし、過去の自分がいたから今の自分がいますよね。今の自分は過去の自分より強くなっているはずなのです。もしかしたら同じような苦境があったかもしれません。乗り越えてしまったハードルを忘れているだけです。過去、どんなことで躓いたのか、自分を振り返る時間を持つ人は過去の自分を美化することはほとんどありません。
「この仕事は向いていない」と思う
「仕事がうまくいかない」と考えている人が最終的に行き着く場所とも言えます。向いていない仕事だったのだから、うまくいきようがない、という結論です。これは、考えに考え、さらに自分なりに行動をし、様々な人々に相談をした上で出す【答え】ならばいいと思います。
しかし、大半の人は考えずに悩むだけで、特に行動をしないうちにこの結論だけを導き出してしまいますが、実は「自分に向いている仕事が存在している」わけではありません。考えて行動すれば「仕事が自分に向いてくる」ものであると同時に、考えて行動するからこそ「自分が仕事に向いている」ようになる部分は必ずあります。
自分の不得意な分野を後回しにする
誰もが「得意なことだけやりたい」と思いますよね。もし得意なことだけやっていていいのなら、効率もどんどん上がるしクオリティだって高くなり、いいことづくめです。しかし世の中はどういうわけか、苦手な分野もまるでセットのようについてきます。
とりあえず今は得意なことだけをやって、こっちは苦手だから後でゆっくり…と思うのも無理からぬこと。しかしそのクセがついてしまうと、不測の事態が起きた時に「苦手な分野に割く時間」がなくなってしまい、結局苦手分野を克服する時間もなく、苦手意識だけが強くなってしまうのもよくあることなのです。
優先順位がつけられない
たったひとつの作業だけの仕事などまずなく、あれもこれもと「やらなくてはならないこと」が複雑に絡み合うことがほとんどです。「仕事がうまくいかない」と感じる人は、こういった事態が起きると必要以上にストレスを感じてしまい、「自分だけが忙しい。つまり、自分の仕事がうまくいっていないからだ」と思い込む傾向にあります。
優先順位をつけて時間の配分をする方法を、知らなかったり人に聞いたりすることが出来ないために、自分の脳の活動と心の活動のバランスが取れなくなるせいなのですが、この忙しさがそんな単純なことなはずがないと思い込んでしまう方も多くいます。
単純な原因だからこそ、そこに気がつかない「灯台下暗し」の心理というわけです。
整理整頓が苦手
これは優先順位付けが苦手な方にも当てはまることです。次から次へと仕事が来る状態の時、とりあえずで受け取り机の上へ…ふと見ると、次の仕事に必要な書類はどの地層に埋め込まれてしまったのだろう…?というような状態です。それをひっくり返す間にも時間は流れ、ただただ焦りばかりが募っていきます。
また、こういった状態は周囲から見てもひと目で「テンパってるな」と思わせてしまいます。机の上は心の鏡、と言っている大企業の重役が世の中には沢山います。
また、気持ちに余裕が無くなってくると、ある種の人目を気にしなくなる(心理的な人の顔色ばかりが気にかかり、物理的な自分の見た目を見る余裕がなくなる)のも理由のひとつ。整理整頓=身だしなみのひとつ、と捉える人が多い社会の中で、整理整頓が出来ていない=心の余裕がない、という評価につながりやすくなります。
出来ない理由が先に見つかる
何かを頼まれたり、何かが出来なかったりした時、「仕事がうまくいかない」と感じる人は「出来る理由」ではなく「出来ない理由」を先に見つけてしまいます。
「今負っている仕事が多くて時間が…」「それは自分の不得意なことだから適任が他にいるんじゃ…」「なんで自分がやらなければならないのか…」などを先に考えてしまうことで、その仕事を「やる」事自体がストレスだと頭が勘違いをしてしまうのです。
そしてその勘違いをしてしまったまま修正しないうちに、「仕事がうまくいかない、ストレスだ」と更に思い込みを上書きしてしまう。つまり、知らないうちに自分で自分に枷をつけてしまっているのです。
口ぐせがネガティブ
人には何がしかの口ぐせがあるものですよね。この「口ぐせ」はいわば日常習慣のひとつと言われています。呼吸をしたり、あくびをしたりするのと同じということ。つまり「無意識」のうちに発せられてしまうものです。
悩んでいたり、心に余裕がない時、その無意識が作用すると口から出る言葉のほとんどがネガティブなマイナス要素ばかりの言葉になってしまうことはご存じですか?そしてその言葉はビジネスシーンでは「3D」と言われます。
「でも」「だって」「どうせ」
言い訳や否定、批判、自己卑下や人格否定など、あまりいい状態の言葉が後に続かないこの3つの言葉が口ぐせのようになってしまうと、あなたが「でも、だって」と言った瞬間に「また否定から始まった」と思われてしまうのです。相手もあまりいい気はしないですし、それを感じ取ってしまえばあなたも気分は良くないですよね。
「わからない」が言えない
これは実は最大と言ってもいいほど重要なポイントでもあります。人は成長すればするだけ「プライド」が生まれます。自負、自尊心、そういったものも人間性の成長とも言えます。しかし、誰にでも「わからない」ことは存在します。「どうやるべきものなのか」「何を目標にすればいいのか」「何を期待されているのか」など、ひとつの物事に対して疑問は沢山生まれるはず。
それに対し、自負や自尊心が邪魔な顔を出すことがあります。「わかった?」と聞かれると「わかりました」と条件反射のように答えてしまうことはないでしょうか。「大丈夫?」と聞かれると「大丈夫です」と答えてしまうということも同じポイントです。
では何故、「わからない」が言えないのでしょう?「大丈夫ではない」が伝えられないのでしょうか?人間関係がうまくいっていないから、みんなが忙しそうだから、聞かなくてもなんとかなるから…理由は様々でしょう。しかし、その原因を解決しようとする前に、人は心の内に全て飲み込み結果だけを見せようとしがちです。
考えても答えが出ないことを考え続ける
【考える】と【悩む】の違いをご存知でしょうか。余談ですが、私は社会に出るまでその違いを知りませんでした。特に意識する必要に駆られる機会もなく、また誰からもその違いを教えられたことがなかったからです。しかし、ある日重役からそれを教えられ、目からうろこが出るような感覚でした。
「頭を使って考えなさい」ということは、「悩みなさい」ということではないのです。【考える】というのは、答えが出ることを時間を使って方法や手段を模索したり、試してみて失敗したりすることを言います。そして【悩む】というのは、考えても答えが出るわけがないことをいつまでも時間を使って気にし続けるということなのです。
例えば「今日の夕飯はどうしよう」と考えます。結論はその時に食べたいものだとして、ではそのメニューを作るために材料は何が必要か、料理の手順はどうするのか、効率のいい作り方は他にないか…と明確に答えがあるものを考え始めます。これは【考える】ということです。
しかし例えば【人の気持ちを変えたい】という壮大なテーマについて時間を使いはじめると、自分ひとりの手には到底負えないような根本の原因や人の感情の流れなどに翻弄され、答えなど出ません。気がついたら「どうせ、何も出来ない」とネガティブになります。これが【悩む】ということです。
例えが極端ですが、「仕事がうまくいかない」と感じている人の殆どは、「考えている」つもりで悩んでしまっているのです。結論など出るはずもなく、いつまでも明るい兆しが見えない袋小路に囚われているような精神状態になってしまいます。
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何とかしたい!そう思えたら何かしてみる!
ここまで、「仕事がうまくいかない」と感じている人、またそう感じられる人の特徴をあげてきました。ひとつくらいは、当てはまったり想像や共感が出来たりする事柄もあったのではないでしょうか。また、その後何を感じられたでしょうか。
「何とかしたい」「じゃあどうすればいいのか」と思えれば、それはもう次のステップに踏み出されている証拠です。同じ場所で悩み続けていたら絶対に「何とかしたい」とは思えないのですから。では次に、試してみて損はないある方法をご紹介します。
今の問題を全て書き出す
用意するのはノートと筆記用具だけです。そこに、あなたが今問題だと感じていること、ストレスに思っていること、嫌なこと、不満なこと、不安なことを【全て】書き出してみてください。書き方はありません。思いつくままに書き出していくだけです。
【例】
・人手が足りない!
・上司のAさんとうまくいかない
・仕事の量が多い!
・給料が少ない…
・有給が取りにくい!
・◯◯の仕事が面倒、やりたくない
などなど、書き出せば沢山出てくるはずです。「これはくだらないかな?」「こんな事も書いていいかな?」というものもどんどん書き出してみましょう。
【例】
・通勤電車が辛い!
・毎日お昼ごはんをちゃんと食べたい
・同僚Bさんの口ぐせが耳障りで嫌だ!
・職場のトイレが汚い!気分が悪い
書き出せましたか?まだ書けそうなら書きましょう。思いつく限り書いて下さい。こうして思考を文字に変換しアウトプットすることで、漠然とした曖昧な「モヤモヤ」を形に出来ます。これが、「思考の整理整頓」です。
「事実」と「解釈」に分けてみる
次に、書きだしたものを全て「事実」と「解釈」に分けてみます。
【例】
人手が足りない!→業績が落ちているし、全員が毎日強制的な残業状態で他にも多数同意見→事実
上司のAさんとうまくいかない→自分の悪口を言っていると噂に聞いた→あくまでも噂で、直接は聞いていないし証拠もない→解釈
仕事の量が多い!→ひとつのプランにかける時間は◯時間、締め切りが◯日まで、物理的に時間が足りない→事実
という具合です。つまり、決定的な証拠があるものを事実、人の感情論や自分の思い込みの可能性を捨てきれないものは解釈、というように分けてみてください。そして、「解釈」にカテゴライズされたものはあなた一人では解決出来ない、いわゆる「悩み」です。考えて解決は出来ないものです。
この解釈の部分に時間を使うより、事実の解決に時間を使ってみましょう。必ず解決策が見えます。事実が全て片付いてから、解釈の部分をじっくり考え、悩んで見るようにしてみてください。
事実に分類した問題の理想の姿を明確にする
では次に、事実とカテゴライズした問題点が「どんな状態」になれば、あなたの不満は解決されるのか理想を書き出します。出来れば別の真新しい紙に書き込みましょう。
【例】
現状:人手が足りない!→理想:人手が足りている!
これでも良いですが、これだとまだ明確ではありませんよね。出来ればもう少し明確にしましょう。
【例2】
現状:人手が足りない!→理想:人手が足りている!強制的な残業も減って早く帰れるようになった。
だいぶ明確に理想の状態が見えたと思います。出来ればもう一声!
【例3】
現状:人手が足りない!→理想:人手が二人増えた!強制的な残業も減って早く帰れるようになった。
いかがでしょうか?自分の理想とする職場環境に、何が足りないのかわかりやすくなりましたよね。あと二人くれば、あなたの不満やストレスは軽減するのです。これが、ビジネスシーンに不可欠な「目的と目標の明確化」の練習です。「何のために、何をどのような状態にする」ということを言葉でしっかりと認識しておくのです。
自分にできることをわかりやすく自覚しておく
問題点、理想の状態を書き出したら、最後はその理想のためには何が必要なのかを書き出します。自分の言葉で構いませんので、出来る限り細かく思いつくだけ書いてみましょう。
【例】
現状:人手が足りない!→◯◯◯◯→理想:人手が二人増えた!強制的な残業も減って早く帰れるようになった。
この「◯◯◯◯」の中には、理想の状態にするための「行動」が入ります。答えはひとつではありません。例えば、人手を二人増やすにはどうしたら良いのでしょうか?いきなり人事に直談判に行く、という人もいるかもしれません。求人を出す権限がある人ならそれも良いでしょう。
また、人事や上司に人手を増やして欲しいというためには、人手が足りないという証拠も必要です。例えば過去半年の業績を資料にしてみて、その比率を証拠に人手が増えれば解決する、とプレゼンする必要もあるかもしれませんよね。
ならばそのためには資料を作成する時間が必要です。情報も必要ですね。それらを収集する時間を作らなければなりません。ここで、スケジュール帳を見てみましょう。この隙間の1時間をそこにあてよう。その代わり、ここでその一時間分を調整しよう…
いかがでしょうか。これが、仕事においての「優先順位付けとスケジュールの調整」の練習です。これが出来れば、おそらく「仕事がうまくいっていない」と思われている方の半数は、周囲から見てとてもそんな風には思われません。
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自分ではどうしようもないことは、人の力をきちんと借りる
このように問題を解決しようと整理していると、自分ではどうしようもないことも沢山見えてくるはずです。人事に権限がない人もいらっしゃるでしょうし、そもそもこの問題解決方法でいいのかと考えてしまう人もいるでしょう。
そういう問題は、また更に別の紙に書き出します。そして、「誰に聞けばわかるか」「誰に意見を貰えたら心強いか」というように、人の名前を書き出してみてください。そして、実際にその人に聞いてみましょう。
この時のポイントとして、自分の目的と理想の状態を理解してもらうことが重要となります。言葉で伝えるのが不安なようでしたら、メモにして目を通してもらいましょう。あなたの不満に共感してくれればヒントや答えをくれるでしょうし、共感出来なくても、あなたが今、こういう状態に苦しんでいるのだと理解するきっかけになるのです。
人は言われないかぎり気づくことが出来ません。ことにビジネスにおいては、「大丈夫」と言っている人の本音まで探り出そうとする人は殆どいません。だからこそ、きちんと「伝える」ことが重要です。とても勇気がいることです。でも、必ず出来ること。それが「伝える」ということなのです。
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自分の現状と理想も明確にしておく
ここまでは、自分が感じている不満やストレスを解決する、ということを例にあげてきました。この方法は自分自身の未来についても応用出来ます。
現状の自分と、理想の自分を書き出します。理想の自分については、出来る限り明確に書いてみましょう。荒唐無稽でも構いません。億万長者になるとか、牧場主になるとか、世界的に有名になるなどです。ここに更に付け加えるなら、いくら位の億万長者になるのか?どこの牧場主になるのか?世界的に、どのようなことで有名になるのか?と具体的に書いてみましょう。
次に、今の自分と理想の自分に至るまでの【年数】を書きます。例えば、今は28歳。理想の自分には45歳までになりたい、と思ったとします。それができたら、それでは45歳までに何をすれば理想の自分になれるのかを書き出すのです。
牧場主になるためには経営の知識や、動物たちの知識や情報、ノウハウが必要ですね。では、それをどこで学べば良いのでしょう?自分が納得出来るまで、どのくらいの期間学ぶのでしょう?誰から?どのように資金を調達すべきでしょうか?それは何歳くらいまでに終えておくべきですか?あと二年後?四年後でしょうか?
このような具合に、「◯歳までに◯◯を習得する」と明確に書いてみましょう。
そのような疑問や手段を全て書き出し、わからないことは調べます。調べていく内に質問出来る環境を見つけることも出来るかもしれません。そうしたら迷わず質問しましょう。人は、真摯な疑問を受け流すことは出来ません。納得できるまで、わかるまで聞いてみてください。
人間は目的と目標が明確になることでモチベーションが格段にあがり、身体能力も向上します。集中力も増し、自然と能率良くこなしたいという欲求も湧いてくるのです。あなたが自分の未来に理想を抱けば、必然的に環境があなたのために動き出します。
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まとめ:自分を冷静に理解することから始まります
いかがでしたでしょうか。最初に申し上げたとおり、「仕事がうまくいかない」というのは全く珍しいことでもおかしなことでもありません。だからこそ、自信を失ったままでいる必要はありません。もちろん、「自信を持て」と簡単には言えないことです。自信を失うのはとても簡単なことなのですが、自信を取り戻すというのはとてもパワーがいることですよね。
たったひとつ解決できればいい、そう思って頂ければ必ず次のステップに繋がります。大事なことは「冷静になること」なのです。落ち込んでいる時、怒っている時、悲しんでいる時、人は様々な感情に囚われ物事の本質や解決策を見つけようという力は湧いてきません。
書いて文字にし整理する、そして自分で自分を理解しようとすること。そう「行動」することで、必ず何か小さな変化が生まれます。そしてそれは自分をいつか助けてくれます。仕事がうまくいかないと言っても人生が終わっているわけではなく、まだまだ続いていきます。
長い人生を助けてくれるのは仕事ではなく、自分自身だということを忘れないで頂ければ幸いです。
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